愛とは「育むもの」である

 「愛っていうのは育んでいかなきゃいけないんです!」

 これは虹ヶ咲6thライブの愛知公演Day1、その最後のMCで久保田未夢さんが仰っていたことです。

 今回、このライブに至るまでに「愛」とは何かという議題について、自分なりに気持ちを整理したり、また、それについて思い思いの意見をスペースで沢山の人たちと話し合ったりしてきました。

 ですが私自身、「育む」という考え自体は当時はパッと思い浮かばなかったんですよね。

 そもそも「恋」に始まった感情が育った先にあるものが「愛」だと思っていて、どこかそれを「ゴール地点」だと思い込んでしまっていたんです。だけど今回の虹ヶ咲6thライブを通して、沢山の「愛の交換」を体感して「『愛を育む』ってこういう事なんだ」と、自分なりの答えを見つけることが出来ました。

 なので今回は、私が虹ヶ咲6thライブ全4公演を通して「交換した愛」と、「愛を育むということはどういうことなのか」についてお話しできればと思います。

 皆さん、最後までお付き合いの程よろしくお願いいたします。

 

①with スクスタ

 去年の4月、突如として通達された「サービス終了」のお知らせ

 私にとって虹ヶ咲のことを触れるきっかけになった場所であり、故郷とさえ思っているスクスタ。そんな場所がなくなると知ったときは「悲しさ」「寂しさ」「悔しさ」様々な感情が渦巻いていました。

 それでも、虹ヶ咲を追いかける自分にとっての「走り続けた証」の一つでもあるスクスタを決して忘れない、永遠にしたい、そんな思いで色んな人たちのスクスタの企画に参加させていただきました。

 6月30日を過ぎてからも沢山の人たちとスクスタへの愛を色んな場所で語り合いました。少しでも虹ヶ咲に、スクスタに届くように、自分にできることを一つずつやっていきました。

 そして迎えた6thライブ当日、TOKIMEKI Runnersのイントロと共にスクリーンに流れ始めたのは「あなた」と虹ヶ咲とのかけがえのない日々

 半年近くもの間でしたが、私はスクスタを1日たりとも忘れたことはありませんでした。KAGAYAKI Don't forget!が流れ、12人のパフォーマンスを見ている間、ずっとスクスタと共に駆けぬけた日々が頭の中をまるで走馬灯のように過ぎていったのを今でも鮮明に覚えています。

 同じ想いを持ったみんなで、スクスタへの「愛」を伝え続けたからこそ、こうしてスクスタから「あなた」として「愛」を受け取ることが出来たんじゃないかって思っています。

 そして千秋楽のお知らせ

 スクリーンに映し出されたのはいつもと変わらぬ「あなた」歩夢の朝の会話

 その「いつもと変わらぬ日々」をどれだけ待ち望んでいたか、自分でも計り知ることのできないくらいの大きな感情が溢れてきました。


 「私はずっと『あなた』と一緒にいた」という大西さんの言葉、「スクスタを遊んでくれてありがとう」という相良さんの言葉。アプリが稼働していた3年半、そしてサービスが終了してからの半年間もずっと「あなた」との日常を感じてくださっていたことが本当に嬉しかったです。

 あの時、確かにハッキリと「スクスタとの『愛の交換』」が出来たと実感しました。

ビジュアルノベルゲーム」として事実上の復活を果たしたスクスタは、私たちにどんな新しい景色を見せてくれるのでしょうか。今から発売が楽しみで仕方ありません!

 これからもスクスタへの愛を伝え続けていこう。改めてそう思えた日でした。

②with 連番者

 今回は連番者の方々にも恵まれ、そこでも「愛の交換」が出来ました。



 愛知Day1で連番を組んでくださった方は、虹ヶ咲への想い、かすみちゃんへの想い、劇伴への想い、スクスタへの想い、挙げればキリがないくらいですが、虹ヶ咲にとにかく真っ直ぐな方です(本当はこの言葉で片付けちゃいけないぐらい)。

 昨年の春には一緒に企画をすることもできてアニメ劇伴について語り合うことが出来たこと、本当に嬉しく思います。

 アンコールで一緒にL!L!L!を受け取ることが出来たことが本当に嬉しかったです。同じ虹ヶ咲を、そしてスクスタを好きな者同士であの景色を見ることが出来たのは私にとってかけがえのない思い出です。



 愛知Day2で連番を組んでくださった方は、しずくちゃんへの向き合い方が本当に素敵な方です。ある時はスペースでお世話になって、ある時はライブや宿泊でお世話になって、沢山の思い出が出来たし沢山の場面で助けられてきました。いつも本当にありがとうございます。

 QU4RTZの歌唱力に2人でびっくりしたのも、にじよん2のお知らせでお互い歓喜の叫びをあげながら抱き合ったのも私にとっては大切な思い出です。

 自分の夢に向かって走り続ける姿、本当にかっこいいです!全力で応援しています!



 横浜Day1で連番を組んでくださった方は、初めてお会いしてから1年も経っていないのですが、それでもライブやイベントで会う時はラブライブ!シリーズについて熱い会話をすることができて、虹ヶ咲だけでなく他のライブでも一緒に連番を組んでお互いに盛り上がることが出来てすごく充実した時間でした。

 普段のツイートやブログから、いつも新しい視点や熱量を受け取ることが出来ています。虹ヶ咲への向き合い方が本当に素敵で、出会えてよかったと心の底から思えました。

 これからも虹ヶ咲のことを、ラブライブ!シリーズのことを沢山語り合うことが出来たら嬉しいです!



 横浜Day2で連番を組んでくださった方は、私にとっての恩人といっても過言ではないぐらいの存在です。

 私が今いる場所に来るよりも前から付き合いがあるのですが、彼がライブの感想をブログに綴っているのを見て、自分も同じようにラブライブ!シリーズに対する「大好き」を表現したいという想いが湧いてきて、この世界にやってきました。私が今こうしてこの場所にいるのは間違いなく彼のおかげです。

 後述するフラワースタンド企画でも彼にすごく助けられました。おかげで果林先輩と久保田さんに想いを届けることが出来ました。

 挙げればキリがないくらい彼には何度も助けられています。いつも本当にありがとう。お知らせ、ダブルアンコールで共に肩を組んで嬉し涙を流したことは絶対に忘れません



 今回私と連番を組んでくださった4人はそれぞれ考えも目指すところも全て違いますが、「虹ヶ咲のことが大好きである」という想いは同じです。

 4公演全てで肩を組んで「SINGING, DREAMING, NOW!」を一緒に歌えたこと、私は絶対に忘れません。

熱く語りあえる君に会えてよかった
ホント嬉しいよ
目指す場所 目指す夢
それぞれの想い 違うのがいいね

(「SINGING, DREAMING, NOW!」より引用)


 自分の周りに、こんなに沢山の「熱く語りあえる君」がいることって決して当たり前のことではなくて、一つ一つの出会いが奇跡のようなことだと思っているし、だからこそ虹ヶ咲を通して巡りあえた縁をこれからも大切にしていきたいなって思いました。

③with 朝香果林

 今回果林先輩が披露したソロ楽曲はMy ShadowFire Birdの2曲。My Shadowの演出や振付を見て自分の中でも新たな考えや感じ方が生まれたのはもちろんだし、Fire Birdに驚きを隠せなかったのもまた事実なのですが、あの2曲であることには大きな意味があるのではないかと考えています。

 当時は衝撃が強すぎて細かいことをあまり考えられていなかったのですが、今なら果林先輩のラブアンコール曲はFire Birdが一番ふさわしいと、そう思えるんです。

 My ShadowからFire Birdに至るまでの物語がスクスタのキズナエピソードにおける果林先輩と重なってると思ったのが大きな理由です。

 そもそもFire Birdはスクスタのキズナエピソードにて、周囲より自身の熱量が高すぎたが故のモデル仲間との度重なる衝突を経て『ほどほど』がいいと諦めた果林が「あなた」や同好会メンバーとの活動を通して元来あった情熱を取り戻すまでの経緯で誕生した曲です。

 My Shadow→想いを伝えることを諦めた果林
 Fire Bird→情熱を取り戻した果林

 この流れだと思っています。

 キズナエピソードで果林先輩の心に再び火をつけたのって、エピソード内での「あなた」の言葉も大きな存在なのかなって思っていて

 

果林さんの熱さ、私が全部受け止めるよ!
全力には全力で応えるから、一緒に上を目指そうよ!

(中略)

そうね、そうだったわ。初めて会った時からキミは全力だった。
手を抜いたことなんて、一度もなかったわね

だからこそ、今ここに私がいるんだもの。
ふふ……本当に、キミは面白いわね

(スクスタキズナエピソード18話「面白いじゃない」より引用)


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 果林先輩との愛の交換を実現させる方法、それは「果林先輩に負けないくらいの、果林先輩を越えるくらいの『本気』をぶつけること」だと思っています。

 そして3年半程前にこのエピソードを始めて読んだとき、自分の中でようやく果林先輩との向き合い方が明確に定まったんです。果林先輩を「推す」というよりも「果林先輩のライバルと言えるような存在になる」。このスタンスは当時も今も変わっていません。

 だからあの時のラブアンコールは、果林先輩が私にその時のことを思い出させてくれたのかなって、そんな気がするんですよね。

 果林先輩と久保田さんがその背中を見せてくれているからこそ私も「負けていられないな」って、自分のやりたいことや目標を達成するためにイマを全力で生きることが出来ています。

 そんな私も果林先輩と久保田さんに対しての精一杯の感謝の気持ち、愛を伝えたい。そんな思いがあって、だから今回自身初となるフラスタ企画に挑戦したんです。

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 私自身、こういったことをするのは長いオタク人生の中でも初めてのことで慣れない部分も多かったのですが、周りの方々に助けていただきながら、多くの方からの支援を頂きながら、果林先輩と久保田さんへ想いを届けることが出来ました。

 完成したフラスタを会場で見たとき、そして久保田さんにも届いていたことが分かった時は涙があふれて止まりませんでした。

 改めてご協力くださった皆さん、本当にありがとうございました!

 朝香果林先輩のことが、そして久保田未夢さんのことが好きで良かったと心の底から思えた4日間でした。

④with 虹ヶ咲

 横浜公演千秋楽のラストにWアンコールとして披露されたFly with You!!。私はあの時の会場に「虹ヶ咲」と「あなた」との愛の交換、その究極形態を見ました。

 最後の曲が終わって、キャストの方々のあいさつも終わって、ステージからいなくなっても会場のボルテージは下がらないどころか大きな歓声と拍手がずっと続いていました。

 その時に確信したんです。想いを伝えれば再びメンバーは戻ってきてくれるって。

 一人ひとりの「あなた」の想いに応えてくださった虹ヶ咲のメンバーが戻ってきてくれたこと、感謝してもしきれません。あの時、沢山の「あなた」からの愛を受けた同好会が愛を返してくれたのだと思います。

 そしてこのダブルアンコールは虹ヶ咲と「あなた」との信頼の証でもあると思っています。

 これまで一人ひとりの「あなた」が虹ヶ咲に沢山の愛を届けて、そして虹ヶ咲も私たちに沢山の愛を届けてくれて。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が誕生してからおおよそ7年、それを積み重ねてきたからこそ今回のダブルアンコールはこんなにも素敵なものになったのではないかと思います。

⑤最後に

 ここまで沢山の「愛の交換」について書いてきましたが、本記事のタイトルにもある「育む」ということについてはまだ触れていませんでしたね。

 私は「育む」というのは「交換する」の延長線上にあると思っています。

 一般的には「交換」って1回きりでも成り立つものではあるんですよね。ですがそれだけだと「育む」ことは出来なくて。相手から受けた「愛」を今度はこちらがより大きな「愛」で返す。これを繰り返すことで「愛」を大きくさせていく=「育む」ことができるのではないでしょうか。言葉にするとシンプルに見えますがそれは決して簡単なことではないと考えています。

 イマこうして虹ヶ咲と「愛の交換」が出来ているのは、過去に「愛の交換」を繰り返して「育んで」きたからこそです。そして、未来でも「愛の交換」が出来るかどうかはイマどれだけ愛を交換し育めているかどうか次第です。

 もちろん、虹ヶ咲の皆や一人ひとりの「あなた」とイマを全力で楽しむということも忘れずに。

 実は私、劇場版の追加情報で「完結編」の3文字が出た時に「まだ終わらないでくれよ」と小さな声ではありますが呟いてしまっていたんです。また自分は未来のことばかり考えて不安になってしまっている。実行することが難しいとはわかっていても繰り返してしまっていることがすごく悔しかったんです。

 そんな気持ちからも引き上げてくれたのもまた虹ヶ咲だったんですけどね

 それぞれのメンバーが「まだ終わっていない」と言ってくださったときは本当に勇気を貰えました。「そうだよな、『完結編』ってだけで虹ヶ咲そのものはまだまだこれからだよな」って。「終わり」を考えて悲しむのは「イマ」じゃないんだって。

 だから、虹ヶ咲と走り続けることが出来ている「イマ」をこれからも全力で楽しんでいこうって改めて思えたんです。そうすれば寂しいだけじゃない未来が来てくれるって信じています。

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。6thライブは終わってしまいましたが、今後はにじよん2やラジオ公開録音、そして劇場版公開とイベントも盛り沢山です。

 これからも途切れない夢の虹を、終わることのないワクワクを全力で楽しんでいきます!